Generalist Masters 3 バイタルサインでここまでわかる!―OKとNG―
- 徳田安春:著/筑波大学水戸地域医療教育センター教授
- 定価:2,800円+税
- 2010年9月1日発売 A5 154ページ X線・CT写真139枚
- ISBN978-4-904865-02-6
目 次
- Introduction そうだったのか!バイタルサイン+αの21のポイント
- 1 ショック=低血圧+主要臓器循環障害
- 2 貧血の診かた
- 3 臥位と座位でどのように血圧と脈を測るのか
- 4 ティルトテスト
- 5 頸静脈を見る
- 6 頸静脈の波形
- 7 頸静脈のどこを測るか
- 8 頸静脈圧(JVP)の測り方
- 9 頸静脈三角
- 10 ショックの評価→Baseline BPに注意!
- 11 悪寒の3分類法
- 12 奇脈について
- 13 閉塞性ショックの三大疾患
- 14 ショックバイタルのまとめ
- 15 AF時の脈格差
- 16 前頸部腫脹
- 17 デルタ心拍数20のルール
- 18 Kussmaul呼吸では,呼気のにおいもチェック
- 19 上腹部痛+頻呼吸
- 20 血管に関係する疾患では四肢の脈拍を触知すべし
- 21 聴診器で骨折を見つける方法
- 第1章
- 聞き書き「日野原重明先生,バイタルサインを語る」
- バイタルサインということばの由来
- 幅広いバイタルサインの診かたを学ぼう
- オスラー流回診とは
- 間違いだらけの日本の教科書
- 第2章
- ショックバイタル
- 1 血圧が低い患者が来たら,意識をチェック!
- 2a 消化管出血でティルトテスト陽性では早急な対応が必要
- 2b 胸骨角から右心房までの垂直距離はどんな体位でも5cmであるというルールを使って静脈圧を測る
- 3 普段の収縮期血圧より30mmHg以上下がったらショックといえる
- 4 ショック+頻呼吸→敗血症性ショックを考慮する:脱水のみに頻呼吸なし!
- 5 奇脈(吸気時10mmHg以下のSBP低下)→心タンポナーデ,重症喘息などを考える
- 6 閉塞性ショック(重症肺塞栓,緊張性気胸,心タンポナーデ)→頸静脈怒張
- 7 低血圧+脈圧が小(脈圧<SBPの25%) →低心駆出量 low stroke volume,DMで冷汗→低血糖だけでなくMIも考えよ.
- 8a 頻脈性心房細動では脈格差(HRーPR)あり →脈格差がある場合はHR評価をすべき(心音聴取か心電図モニター)
- 8b 心房細動で脈が速い人がきたら,心拍数を測定しなければならない.脈拍数では重症度を過小評価してしまう.
- 第3章
- バイタル & ビヨンド
- 9a 体温が摂氏1度(℃)上昇毎に心拍数が20/分以上増加する場合→細菌感染症の可能性大(デルタ心拍数20ルール)
- 9b 熱は重症度の評価には使えない.迷ったらデルタ心拍数を計算!
- 10a Kussmaul呼吸→DKAのみならず.
- 10b 重度心不全によるCheyne-Stokes 呼吸は予後不良
- 11 上腹部痛+頻呼吸(上腹部痛が主訴,しかし頻呼吸>30/分あり)→胸腔内疾患(胸膜炎・肺塞栓など)も考える.
- 12 脳梗塞のみにショックなし!→他の要因も考える.
- 13 頭部外傷のみにしては血圧が低い→内臓損傷(肝損傷,脾損傷,大動脈損傷,腎損傷)や骨盤骨折なども考える.
- 14 熱帯魚摂取後に徐脈・下痢・しびれ →シガテラ中毒を考える
- 第4章
- Q & A
- Q1 82歳の女性で,背中が痛いというので血圧を測ったら左右差がありました. 急性大動脈解離を疑ってすぐに指導医に連絡すべきでしょうか?
- Q2 即時に指導医あるいは上級医に連絡すべきという基準はありますか?
- Q3 血圧が異常に高い患者への対応について教えてください
- Q4 小児のバイタルサインの診かたでの注意点は?
- Q5 バイタルサイン+α(意識レベル,瞳孔反射,尿量)の診かたは?
- Q6 バイタルサインの最近のトピックスは?
- Q7 高齢社会で今後在宅でのバイタルサインの診かたが重要となりますが, もう一度ポイントお願いします.
- Q8 徳田先生は,バイタルサインをどのように修得されましたか? 効率的な学習法はありませんか?
- 参考文献
- 索引