「患者力」を引き出すためのスキル・ツールキット
「日常診療ツールキット」シリーズ③
【編者のことば】
Patient Empowerment Program(PEP)では, 患者力を以下のように定義しています.
自分の病気を医療者任せにせず, 自分事として受け止め, いろいろな知識を習得したり, 医療者と十分なコミュニケ―ションを通じて信頼関係を築き, 人生を前向きに生きようとする患者の姿勢
分かりやすく言えば, 患者力とは, 患者さんに自分の人生のリーダーシップを持ってもらうことです. ただ, 患者さん一人で患者力を身につけるのは困難であり, 医療者がそれを引き出し, 育む必要があります. 本書ではそのために医療者が身につけるべきスキルを解説し, 具体例を挙げて, そのエッセンスにも言及しています. 本書が医療者の患者力向上に主体的役割を果たす一助となることを願っています.
目次
はじめに II
目次 IV
著者紹介 VIII
Preface 序説:「患者力」事始め
上野 直人先生に聞く「患者力」 2
演習問題 12
患者力を引き出すためのスキルを磨く 20
ここが知りたい「患者力」ツールキット 41
Medical Literacy メディカル・リテラシー
1. ステージⅣって,末期ということですか?他の病院にも受診したほうがいいですか? 54
2. がんになったということは,仕事も全部やめたほうがいいでしょうか? 59
3. 手術後に抗がん剤をやるかどうか.再発しないと確約がないのにやらないといけないの? 64
4. 〇〇療法にしようって先生に言われたけど,本当に効くの?+この薬,あまり効いていない気がします. 69
5. これは(輸入サプリメントの怪しいネット記事を持参して)一緒に使ってもいいですか? 73
6. 転移したということは,もうおしまいということですか?緩和ケアって,もうだめってことですか? 78
7. 若いがん患者さんですが,介護サポートは受けられますか? 84
8. 先生がこの治療やるって言っていましたが,薬剤師の立場でからどうですか? 89
Assertiveness 想いを伝える
9. 私は(夫は,妻は,親は)大丈夫でしょうか? 96
10. できるだけお金をかけないで治療してください.何かいい方法はありませんか? 101
11. 治療のため休職中だが会社から退職を迫られています.どうしたらいいですか? 106
12. 退院したくないんです 112
13. 先生が(家族が)治療したほうが良いっていうから,治療することにしました. 120
14. 家族が応援してくれているから,家族には弱いところは見せたくないし,心配をかけないようにしたいんです. 125
15. リハビリしても意味ないでしょ?もう来なくていいよ 130
16. これらからのことは(気になるけど)考えないようにしています 135
Communication コミュニケーション
17. がん患者は治療にお金がかかります.治療を続けるのが大変だと先生に言えません.がん患者でも申請できる制度はありますか? 142
18. 先生にはなかなか質問できません. 148
19. 治療をやめたいです. 153
20. リハビリの先生は動きましょうっていうけど,先生(医師)や看護師さんは無理に動かなくても良いよって言っていました.どっちが正しいの? 157
21. データは良くなってるねって言われるけど,(食欲はないし,体力も落ちてるし,)実感がありません.本当に良くなってるのでしょうか? 162
患者力を引き出す スキルを磨くための演習問題
演習問題1 168
演習問題2 175
演習問題3 181
「患者力を引き出すスキルを磨くための学習チャート」 185
Appendix
1. 『がんになったということは,苦しみながら死んでいくのでしょうか?いずれ死ぬのであれば,治療しても意味ないですよね.』 194
2. 療養先の選択肢が二者択一(家に帰る・帰れない)の場合 195
3. 『このことは本人には言わないでほしい』と言われたら 198
4. がん診療の英語用語と略語集 200
Index 203




