③薬剤投与のメリット・デメリット

「日本の高価値医療」シリーズ③

  • 著者:仲里 信彦
  • 定価:3,000円+税
  • 2018年1月15日 第1版第1刷 246ページ
  • ISBN978-4-904865-34-7 C3047

著者のことばより
投薬治療は、医師にとって必要不可欠な医療介入である。コモンディジーズから各専科の特殊疾患にいたるほとんどの疾患で投薬治療が行われる。WHOの”Guide to Good Prescribing”において以下の投薬治療の基本的事項step1~6が述べられている。
setp1:患者の持つ問題を正確に定義する、
step2:治療の目的を明確にする、
step3:提供しようとしている治療が適切かどうか確認する、
step4:治療を開始する、
step5:薬愛の情報、使用方法、副作用を患者に共有させる、
step6:治療効果をモニターし、継続や中止を検討する。
この基本事項を常に心がけながら投薬という医療介入を行っていく気概を持ち続けたい。漠然とした耳学問や製薬会社の医療情報担当からの情報に依存しすぎず、投薬治療のエビデンスを自ら立ち止まって振り返る必要があるだろう。加えて、投与する薬剤にエビデンスがあったとしても、その重み付け・投与される患者の状況により、投薬行為を見つめ直す必要がある場面に出くわすことがある。今回の日本の高価値医療シリーズ「薬剤投与のメリット・デメリット」では、一般内科医や研修医がよく経験する疾患群における処方において、明らかにデメリットがある処方、メリットがデメリットを超えている処方、コントラバーシャルな考えが成り立つ場面を取り上げてみた。
肩肘を張らずに気楽に読んでいただき、自身の投薬内容について吟味するという姿勢を持つきっかけになれば幸いである。

2018年1月
仲里 信彦

目次

第1章 薬剤投与の基本を学ぶ症例
1 感染性腸炎への対応
2 インフルエンザへの対応
3 糖尿病患者へのメトホルミン使用
4 糖尿病腎症の患者さんへの腎保護の視点からの ACE-inhibitor使用
    ―当たり前のようにみえて当たり前ではないHigh-value Care―
5 解熱薬としてのNSAIDS使用
6 気管支喘息発作時の吸入ステロイドと全身性ステロイド投与
7 食道静脈瘤患者へのプロプラノロール使用
8 心房細動や慢性心不全へのジギタリス使用

第2章 薬剤投与の応用力を学ぶ症例
9  アナフィラキシーに対するアドレナリン投与
10 高中性脂肪血症へのフィブラート系薬剤のルーチンの使用
11 腎不全患者さんへのクレメジン使用
    ―昔はよく使っていたのだけれど
12 関節リウマチ患者さんへのDMARD使用のこつ
    ―メトトレキサートを中心に
13 疼痛管理におけるアセトアミノフェンの使用
14 COPD患者へのLAMAとLABA
15 COPD患者へのルーチンのマクロライド系抗菌薬の少量継投与
16 胆石症全般へのウルソデオキシコール酸のルーチン投与

第3章 薬剤投与の多様性を学ぶ症例
17 無症候性細菌尿への対応
18 腹痛患者に対する鎮痛薬投与
19 ステロイド性骨粗鬆症の予防と治療としてのビスホスホネート
    ―ステロイドを使用する際の忘れられやすいルーチンの意義を理解する
20 プロトンポンプ阻害薬(PPI)の急性期使用や長期使用に関して
21 β遮断薬の降圧以外の使い方
22 心血管疾患の一次予防と二次予防に対するアスピリンとスタチン製剤の使用

Appendix
  フルオロキノロンの問題点

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